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うつ病は、症状が軽いうちは無理をすれば日常生活が営めるため、
「がんばればなんとかなる
」と自分ひとりで解決しようと思いがちです。
しかし、無理を重ねていると、症状が重くなり
治りづらくなるおそれがあります。
うつ病は、その症状がとても辛いだけでなく、
自殺の引き金になってしまうことがあります。
わが国では毎年3万人を超える方が自ら命を絶っていますが、
このうち半数以上の方はうつ病であったと推測されています。
うつ病はきちんと診察を受け、
適切な治療を受ければ治すことができる病気です。
症状が軽いうちであれば、
ふだん通りの生活を続けながら治療できることもあります。
うつ病は症状が良くなったり悪くなったりと
回復までに時間がかかることがありますが、
治ることを信じて、医師とよく相談し、
治療を続けていくことがとても大切です。

うつ病の人の脳の中では、神経伝達物質であるセロトニンとノルアドレナリンが非常に少なくなっているために、意欲や気分をつかさどる脳の機能が低下し、抑うつ症状が起こっています。
抗うつ薬は、このセロトニンとノルアドレナリンの量を増やし、脳の活動を活発にして、症状を良くしようとするものです。
神経伝達物質は、神経細胞から出て別の神経細胞の表面にある受容体にくっつくことで情報を伝達していますが、使われないで余ると、またもとの神経細胞に取り込まれていきます(再取り込み)。
このとき、再取り込みをブロックしてもとに戻らないようにするのが、抗うつ薬のしくみです。戻れなくなった神経伝達物質は神経細胞間にとどまるので、量が増えることになり、その結果神経伝達が促進されます。
抗うつ薬が脳の神経細胞を回復させるのには時間がかかるので、効果が出るのに時間がかかると考えられています。
医師との対話やさまざまな交流を通して、自分の性格や考え方の傾向、なぜうつ病になったかということを理解して、
そうならないようコントロールできるようにします。
また、再発を防止するためにも、うつ病の症状がかなり良くなり、社会生活が営めるようになる頃に精神療法を行うことがとくに大切です。
精神療法の中心となるのは、「一般的(支持的)精神療法」です。患者さんの話を聞き、不安な気持ちをよく理解した上で、
症状を良くしていくためのアドバイスをしていきます。
他にも、物事のとらえ方や考え方を、うつ病につながらない方向へ変えるサポートをする「認知療法」、行動に目標を設定し、
達成感が得られるようにしていく「行動療法」、
人間関係がうつ病になるきっかけになっている場合に、
その問題が解決できるようにサポートする「対人関係療法」など、
さまざまな治療法があり、医師が、
その人に合ったものを選んで、行っていきます。

「死にたい」などと打ち明けられると、誰でも非常に強い不安を覚えます。たとえ、医師や看護師のような医療の現場で働くものでさえ不安を感じます。とっさにどのように振舞ったらよいか迷ってしまうことがあります。しかし性急に次のような態度はとってはなりません。
1.話をそらす。
人は話題が自殺に関連するような深刻なものであるときには、知らず知らずのうちにその話題をそらそうとしてしまいます。「今日は天気がいい」などと、本人からの深刻な訴えとはまるで無関係な話をしてしまったりしがちですが、ひたすら本人の気持ちに耳を傾けることが大切です。
2.批判的な態度をとる。
「失業あるいは病気など長い人生の中で大したことではない」、「自殺は逃避にすぎない」、「自殺は身勝手な行為だ」、「家族が苦しい思いをする」などと本人の気持ちを批判するのは禁物です。
3.世間の常識を押し付ける。
「人生に失敗は付き物だ」、「命を粗末にするな」などと世間の常識を押し付けるのは禁物です。
4.すぐに何らかの助言を与えようとする。
「気を強く持て」、「馬鹿なことをするな」、「あまり深刻に考えす過ぎない方がいい」、「そんなことはすぐにどうでもよくなる」などと何とか助言を与えるよりも、ひたすら本人の気持ちに耳を傾けることが大切です。
5.安易な励ましをする。
「最後まで頑張れ」などと、何とか励まそうという気持ちになりますが、安易に励ますよりも、ひたすら本人の気持ちに耳を傾けることが大切です。
自分の死について考えることは多くの人々にとって必ずしも稀ではありません。しかし、それを実行に移す人は多くはありません。
自分の死は、単に自己決定の問題であり、他人の関与すべき問題ではないとお考えかもしれません。しかし、死を選んだ人の9割以上の人々は、直前にうつ病などこころの病気を抱えていることが多いといわれています。それらの病気の多くは、現代医学では治療可能な場合もあります。
次のサインがいくつか重なってみられるようになったら是非、相談機関や医療機関にご相談下さい。
- 感情が不安定になる。
- 不機嫌になり、些細なことで怒りやイライラを覚える。
- 深刻な絶望感に襲われる。
- 性格が急に変わったように見える。
- 投げやりな態度が目立つ。
- 身なりに構わなくなる。
- これまでに関心があったことに対しても興味がなくなる。
- 仕事の業績が急に落ちる。欠勤がちになる。
- 仕事の上で大きな失敗をする。
- 重要な人間関係を失う。
- 注意が集中できなくなる。
- 交際を避け引きごもりがちになる。
- 攻撃的・衝動的な行動が認められる。
- 激しい口論や喧嘩をする。
- 過度に危険な行為に及ぶ。
- 極端に食欲がなくなる。
- 不眠がちになる。
- さまざまな身体的不調を訴える。
- 実際に重症の身体疾患にかかる。
- 突然、失踪する。
- アルコールや薬物を乱用する。
- 無謀なギャンブルや株式投資をする。
- 性欲が減退する。あるいは、時に過度の性行為に走る。
- 大切にしていたものを誰かにあげてしまう。
- 別れをほのめかす。
- これまでの抑うつ的な態度と違って、不自然なほどに明るく振舞う。
- 自殺をほのめかす。
- 遺書を用意する。
- 自殺の計画を立てる。手段を用意する。
- 自殺する予定の場所を下見する。
- 実際に自殺未遂に及ぶ。
自殺について一般に広く信じられていることは、事実とはかなり異なっています。まず、それらの誤解についてご説明いたします。
1.「『死ぬ・死ぬ』という人は本当は自殺しない」
これはかなり広く信じられている誤解です。しかし、自殺した人の8割から9割は実際に行動に及ぶ前に何らかのサインを他人に送ったり、自殺するという意思をはっきりと言葉に出して誰かに伝えているのです。
2.「自殺の危険度が高い人は死ぬ覚悟が確固としている」
実際に自殺の危険の高い人で100%覚悟が固まっていて周囲の人がそれに気が付いた時はもう遅いのだと信じられています。
しかし実際には、自殺の前にまったく平静な人などはほとんどいません。むしろ、自殺の危険の高い人は「生」と「死」の間で心が激しく動揺しているのが普通です。絶望しきっていて死んでしまいたいという気持ちばかりではなく、生きたいという気持ちも同時に強いということです。
私たちが本人の「生きたい」、「助けてほしい」という気持ちをどこまで汲み取れるかが自殺予防の鍵となります。
3.「未遂に終わった人は死ぬつもりなどなかった」
この誤解は救急医療機関に勤める医療関係者にも見られます。本当に死ぬつもりがあったなら、確実な方法をとったはずだというのです。
しかし実際には、自殺の危険の高い人でも、その心の中には「死にたい」という気持ちと「助けて欲しい」という気持ちの2つの相反する気持ちが揺れ動いているのであり、それが自殺行動にも反映されているのです。
現実には、自殺未遂に及んだ人は、その後も同様の行動を繰り返して、結局は自殺によって生命を落としてしまう率が一般よりも高いという事実を忘れてはなりません。
4.「自殺について話をすることは危険だ」
自殺を話題にしたからといって、自殺の考えを植え付けることにはなりません。自殺したいという絶望的な気持ちを打ち明ける人と打ち明けられる人の間に信頼関係が成り立っていて、救いを求める叫びを真剣に取り上げようとするならば、自殺について率直に語り合うほうがむしろ自殺の危険を減らすことになります。
また、自殺について言葉で表現する機会を与えられることで、絶望感に圧倒された気持ちに対して、ある程度距離を置いて冷静に見ることが可能になります。
5.「自殺は突然起き、予測は不可能である」
自殺が突然のように見える場合でも、実は自殺に至るまでには長い苦悩の道程があるのが普通です。一見最近の事件が原因のように見えても、それは引き金になっただけに過ぎないことが多いのです。一般に、自殺の動機は深刻で長期にわたる場合が多いのです。

「死にたい」といった深刻な悩みは誰にでも打ち明けているのではありません。これまでの関係から、あなたならば自分の悩みをさらけ出しても、きっと真剣に耳を傾けてくれるのではないかという思いから打ち明けているのです。
自殺の危険の高い人というのは、「死んでしまいたい」という気持ちと「助けて欲しい。苦しみを止めて欲しい」という気持ちの間で激しく揺れ動き続けているのです。最後の行動に実際に及んでしまうまで、この両極端の気持ちの間で激しく揺れ動き続けているのです。
そして、もう一度、生の側に引き戻して貰いたいと感じながら、ある特定の人を選んで、救いを求める絶望的な叫びを発しているのです。
「死にたい」と打ち明けられたときの対応の仕方について記します。
1.相手の訴えに真剣に耳を傾ける。
まず、徹底的な聞き役に回ることが初期には大切です。それは、簡単なようで、実際はとても難しいのです。本人の絶望感がひしひしと伝わってきて聞いている側が不安になり、自殺を思いとどまらせるような何か一言を言ってあげたいという気持ちが強まってくるのが普通です。
しかし、そんな時でも、相手の言葉やその言葉の背景にある感情を一生懸命に理解するように努めてください。そうすることによって、何とか助けになりたいという気持ちが自然に相手に伝わっていくようになります。
徹底的に傾聴するといっても、ただ聞いているのではなく、時々、「それは本当に大変でしたね」、「とても辛い思いをしているんですね」などと本人の気持ちに共感していることを伝えるのがよいのです。
もしも本人が自殺を考えていると疑われたら、はっきりと言葉に出して質問してみて下さい。真剣で誠実な態度で質問するならば、自殺について質問することが、自殺の引き金になることはありません。
2.誠実な態度をとる。
絶望感に圧倒されている人は、相手が自分のことをどう思っているかという点にひどく敏感になっています。ほんのわずかな言動も過敏に受け取って、口を閉ざしてしまいます。
したがって、一生懸命に耳を傾けながら、誠実な態度をとり続けることが重要です。
3.相手の感情を理解するように努める。
誰にでも悲しかったり、傷ついたり、絶望的になったりすることがあります。あなたも自分を、その立場において見ることによって、相手がどのような気持ちでいるのか理解するように努めてください。
自分の気持ちをありのまま話すというのは必ずしもやさしいことではありませんが、不自然なほどに明るく振舞おうとしたり、おざなりな励ましをしてはなりません。
むしろ、「話を聞いていると、なんだか私まで悲しくなる」など、あなたが本人の気持ちに共感していることを伝えて下さい。あなたがどのように感じているのか話すことで、本人の話を真剣に聞いていることが伝わります。
4.黙り込んでしまう相手には。
黙りこんでしまう場合には、何とか励まそうとか、何とか助言を与えようという気持ちがひときを強くなってきます。
しかし、一緒にその沈黙の時間を過ごすのがよい方法なのです。沈黙に耐えられずに、すぐに何かを話し始めてしまいがちですが、本人が自分の気持ちを話すようになるまでじっくりと待つことも大切なのです。
5.自殺について話すことは危険ではない。
「自殺について話すと危険だ。かえって自殺の可能性を高めてしまう。」、「寝ている子を起こすことにならないか」などと心配する人がいます。
しかし、それは、聞かされてる側の不安な気持ちを表しているに過ぎません。訴える人とそれに耳を傾ける人との間に信頼関係があれば、自殺について話すことは危険ではありません。
むしろ、自分の感情を言葉にして明らかにすることによって、その人の混乱した状態から少しでも脱することが可能になり、その人の苦悩を周囲の人に気付いてもらうきっかけになります。
6.自殺について話すことは危険ではない。最終的には専門家の治療を受けるよう働きかける。
自殺の危険の高い人は、自殺を考えていることを「誰にも言わないでほしい」「秘密にしておいてほしい」としばしば頼み込んできます。
もう、自殺しか問題解決する手段はない、誰からの助けもあてにしないという絶望的な気持ちになっていることを十分に理解しなければなりません。こころの問題を抱えているなどということを会社に知られたならば記録に残されるかもしれない。皆の噂になるかもしれない、それが解雇の理由になるかもしれない、などと心配しているかもしれません。
あるいは、精神科医を受診したら、精神的な異常を明らかにされてしまうのではないかと心配しているかもしれません。
しかし、自殺を予防する最も重要な原則は必ず専門的な治療を求めるように働きかけることです。もしも、自殺をほのめかした人が専門的な治療を受けるのをためらったとしても、決してそのままにしておいてはなりません。追いつめられた感情を理解しながらも、救いの手を差し伸べることが必要なのです。自殺を予防できるかどうかは早い時期に適切な助けを求められるかどうかにかかっています。
そして、緊急な事態であると判断したら、ただちに緊急治療を受けるための行動を起こすことが必要です。
以上の自殺予防マニュアルは、高橋祥友博士(前東京都精神医学総合研究所勤務)のご指導を得て、主として下記の文献から引用し作成しました。
(引用文献)
1.高橋祥友:自殺の心理学 講談社現代新書. 東京.1997
2.高橋祥友:中年期とこころの危機 NHKブックス.東京.2000
うつ病においても、自殺の危険があるなど緊急な治療が求められる場合もあります。
この場合は、家族の協力や消防、警察との連携の必要性を考えながら対応する必要性があります。
本人の同意が得られないにもかかわらず入院が必要な場合は、医療保護入院となりますので、この場合は保護者の同意が必要です。保護者は、配偶者等になることが多いですが、家族がいない場合は市町村長となることもあります。
稀には、著しい自傷行為などで、警察に保護された場合は、警察官通報に基づく二人の精神保健指定医の診察の結果、措置入院となることもあります。
<入院が必要な場合>
- 自殺念慮(自殺をしたいと思うこと)が強いとき
将来を極端に悲観したり、自責感や罪責感から死について考えたりすることが多くなり、自殺企図(自殺を実行すること)に至る場合です。短期間であれば、家族の見守りなどが可能ですが、続く場合は入院も考慮されます。
- ほとんど食べず、衰弱が見られるとき
うつ気分や疲労感のために、極端に食欲が低下し、水分も十分に取れないような場合は緊急な治療が求められることがあります。
また、昏迷状態といって、外界を認識しているにもかかわらず(意識障害ではない)ほとんど外界からの刺激に反応しない状態においても、経口摂取が困難となることがあります。この場合は、身体的な管理も含めた入院治療が必要となります。
- 焦燥感(いらいら感)が激しいとき
うつ病による焦燥感から、いてもたってもおられないようになり、自分自身の行動がコントロールできず、破壊的な行動や暴力的な行動に至ることがあります。この場合も、状態によっては、入院治療が必要です。
- 外来治療でなかなか良くならないとき
うつ病の治療は、ほとんどが通院治療で行われますが、症状が改善せず、診断や治療方針を再検討する必要がある場合、入院治療が必要です。
- 自宅ではゆっくりと静養できないとき
うつ病の治療にはゆっくり、安静することが前提にあります。しかし、様々な理由で自宅がそのような環境にない場合、治療に専念するために入院治療が必要となります。

離職、休業なので、経済的にお困りのケースもあります。世帯所得に応じて、医療費の助成を受けることができます。
区市町村の窓口にご相談されてはいかがでしょうか。
自立支援医療(精神通院医療費の公費負担)
精神科の病気で治療を受ける場合、外来への通院、投薬、訪問看護などについて、健康保険の自己負担のお金の一部を公的に支援する制度が自立支援医療(精神通院医療費の公費負担)です。(入院については対象となっていません)
対象となる方
何らかの精神疾患により、通院による治療を続ける必要がある程度の状態の方が対象となります。
対象となるのは全ての精神疾患で、次のようなものが含まれます。
- うつ病、躁うつ病などの気分障害 など
医療費の軽減が受けられる医療の範囲
精神疾患・精神障害や、精神障害のために生じた病態に対して、病院又は診療所に入院しないで行われる医療(外来、外来での投薬、デイ・ケア、訪問看護等が含まれます)が対象となります。
※精神障害のために生じた病態とは、精神障害の症状である躁状態、抑うつ状態、幻覚妄想、情動障害、行動障害、残遺状態等によって生じた病態のことです。
【注意】次のような医療は対象外となります。
- 入院医療の費用
- 公的医療保険が対象とならない治療、投薬などの費用
- (例:病院や診療所以外でのカウンセリング)
- 精神疾患・精神障害と関係のない疾患の医療費
医療費の自己負担
1か月当たりの負担には上限を設けています(これに満たない場合は1割)。上限額は、世帯※1の所得に応じて異なっています。
ここでいう「世帯」とは通院される方と同じ健康保険などの公的医療保険に加入する方を同一の「世帯」として捉えています。
法テラス HP より
様々なトラブルに直面するケースがありますので、公的な機関である「法テラス」にご相談されてはいかがでしょうか。
法テラス・サポートダイヤル
利用概要
法的トラブルに巻き込まれてお困りの時は,迷わず法テラスにお電話ください。また,法的トラブルかどうかわからない方も,お気軽にお問い合わせください。
法テラスの専門オペレーターが,お問い合わせ内容に応じて,法制度や相談機関・団体等を紹介します。
法的トラブルでお困りの方は

- 電話番号:
- 0570-078374
(PHS・IP電話からは03-6745-5600)
「家族に対して申し訳ない・・・」、「家族が理解してくれない・・・」。そんな気持ちを抱いている方もいらっしゃるかもしれません。メンタルヘルス不調から回復するためには、「家族のサポート」がとても大切です。いちばん身近で自分を分かってほしい相手、それが家族だからです。しかし、家族だからこそ、あなたに「こうあってほしい」と思うあまり、あなたのストレス状況や病気を理解してもらえないこともあります。そんなときは、自責感と孤独感が募ってしまいがちですが、上手に「家族のサポート」を得られるよう、次の方法を参考にして働きかけてみましょう。
① メンタルヘルス不調について正しく知ってもらう
病気や治療、今のあなたの状態などを正しく知ってもらうために、通院先への同行を促して主治医やカウンセラーから説明してもらいましょう。メンタルヘルス不調に関する書籍やリーフレットを読んでもらうのもよいでしょう。
② 家族会などを利用してもらう
病院や保健所などで主催する「家族会」や「家族の集い」など、同じ病の家族を持つ方同士の会に参加してもらうと、家族としての接し方や立場を理解できると同時に、家族も気が楽になります。
③ 自分がどんな状況や状態なのか話す
あなたが今どんな状況でどんな気持ちなのかを知らせることが、理解してもらうことにつながります。なかなか聞く耳を持ってもらえない場合や、話しにくい場合は、手紙やメールを利用してもよいでしょう。
④ 家族への要望を話す
「まずは治療に専念するので見守ってほしい」、「通院に同行して病気を理解してほしい」、「仕事の話はしないでほしい」など、家族に対しての要望を具体的に伝えるようにしましょう。
⑤ 家族からのメッセージ
「頭では理解しているつもりだけれど、話すとつい感情的になってしまう」という家族も多いと思います。家族も、冷静に自分の考えや気持ちをあなたに伝えるために、たとえばノート交換やメールなどを利用してもらうのもひとつの方法です。
⑥ ちょうど良い距離感を保つ
理解してほしいと思うあまり、家族の言動に気持ちが左右されて不安定になってしまうこともあります。しかし時には、家族と物理的・心理的に距離をおくことが必要です。それも、よい関係と安定した気持ちを保つための「家族のサポート」と言えます。
家族との間の感情は複雑ですから、思うように理解が得られずに辛いと感じるときには、主治医やカウンセラーによく話をして、気持ちを追い詰めないようにしましょう。